2025年の訪日外客数は約4,270万人、訪日外国人旅行消費額は約9.5兆円と、過去最高を更新する見通しであることが発表されました。中国人観光客は減少しているものの、インバウンド市場は堅調な伸びを維持しています。訪日外客数6,000万人、訪日外客数旅行消費額15兆円という2030年目標に向けて、また一歩大きく前進したと言えるでしょう。
そのような中、令和8年度の観光庁関係予算は前年比2.4倍の約1,383億円となることが発表されました。2025年8月には約814億円が要求されましたが、そこから約570億円も拡充されたことになります。
日本の成長を担う観光業。本記事では、令和8年度の観光庁予算決定概要について解説します。
令和8年度の予算額は1,383億円!前年比2.4倍で過去最大に
令和8年度 観光庁関係予算総括表は下図の通りです。前年度予算と比較すると、なんと約2.4倍となりました。令和8年度からの新規事業は13事業にも上ります。

令和7年度補正予算には約225億円
令和7年度の観光庁関係補正予算は約225億円です。特に、インバウンド関連にはおよそ3分の2を占める142億円が計上されました。

観光庁関係予算の内容
オーバーツーリズム対策には100億円!前年比8.3倍の予算を投入
近年問題視されているオーバーツーリズム対策には、なんと100億円の予算が計上されました。これは、前年比8.3倍の予算額となります。混雑状況の可視化や予約システムの整備など、オーバーツーリズムの未然防止・抑制を目的とした事業を支援します。

オーバーツーリズム対策には令和7年度補正予算も利用
オーバーツーリズムに関しては、令和7年度補正予算でも67.7億円が計上されています。既存の公共交通機関に対し、大型荷物対応やキャッシュレス化を促進したり、二次交通の高度化を支援したりする事業です。

令和7年度の注目事業は補正予算で継続
地方誘客促進のためのコンテンツ化を支援|観光需要分散のための地域観光資源のコンテンツ化促進事業
令和7年度の人気補助金「地域観光魅力向上事業」等は、「観光需要分散のための地域観光資源のコンテンツ化促進事業」として継続募集されます。こちらもオーバーツーリズムの解消が目的の事業で、49億円の補正予算が計上されました。

デジタルツール導入を支援|観光DX推進事業
観光地のデジタルツール導入に利用できる人気補助金も継続となりました。キャッシュレス決済端末、観光アプリ、デジタルチケット、POSシステムなどのデジタルツールが対象となると思われます。

【参考】令和7年度 全国の観光地・観光産業における観光DX推進事業補助金のウェブサイトはこちら
バリアフリー化を支援|ユニバーサルツーリズムの促進に向けた環境整備
高齢者・障害者・家族連れなど、多様なニーズに応えられる観光地になるための環境整備の支援には、40億円の予算が計上されました。

この補助金では、観光施設や宿泊施設のバリアフリー化に必要な施設整備、設備導入を支援してもらえます。補助率は1/2、補助上限は1,500万円です。
【参考】令和7年度 観光地・観光産業におけるユニバーサルツーリズム促進事業のウェブサイトはこちら
人手不足対策に|省力化・省人化等推進事業
観光需要は急増しておりますが、観光産業は人手不足状態が深刻化しています。施設に空きがあっても人手不足のために受け入れることができず、機会損失になってしまっているケースも珍しくありません。
そのような人手不足の観光事業者を支援する「省力化・省人化推進事業」には、25.5億円の予算が計上されました。特に「省力化投資補助」は、省人化に資する設備の導入を支援してもらえる補助金です。自動チェックイン機や配膳ロボットなど、補助金を活用して導入してみてはいかがでしょうか。

ただし、予算が無くなってしまったら公募が終了してしまいます。観光庁の補助金は春頃の募集が多いので、スケジュールを見ながら申請の計画を立てましょう。
もしスケジュールが合わず、観光庁の「省力化・省人化等推進事業」に応募できない場合、通年で募集している経済産業省の「中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)」で申請できる可能性があります。清掃ロボット、配膳ロボット、自動チェックイン機などは「中小企業省力化投資補助金」でも申請できますので、一度確認してみることをお勧めします。

まとめ
令和8年度の観光庁関係予算は、前年度の2.4倍に当たる約1,383億円となることが決定しました。2030年には訪日外客数6,000万人、訪日外国人消費額15兆円という大きな目標の達成に向け、2025年度以上にオーバーツーリズム対策などを進め、インバウンド観光客の受入体制などを強化していくことが示されました。
日本において、観光は「成長戦略の柱」「地方創生の切り札」と言われています。拡大し続けるインバウンド需要を取り込むため、地方誘客や人手不足対策を行って地域経済の発展を促すことが求められます。
各事業の公募時期や詳細については、観光庁のウェブサイトで随時発表される予定です。
〈参考〉
令和8年度「観光庁関係 予算決定概要」(https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001975073.pdf)
令和7年度「観光庁関係第1次補正予算」(https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001970566.pdf)
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