宿泊業向け省力化補助金「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」3月27日(金)受付開始|補助額は最大1,000万円、早めの申請が有利

観光地・観光産業における省力化投資補助事業

宿泊事業者が申請できる「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」が、2026年3月27日より申し込み開始となることが発表されました。この補助金は、令和7年度の「観光地・観光産業における人材不足対策事業」にあたる補助金です。令和8年度は補助上限額1,000万円と、補助上限額が前年の2倍になりました。

訪日外客数が増加の一途をたどる一方、人手不足に悩む宿泊事業者は業務効率化がますます求められています。省力化への投資を後押しする補助金「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」について、徹底解説します!

目次

「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」補助金の概要

宿泊事業者が対象、補助上限額は最大1,000万円

「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」の概要は、下図の通りです。

対象事業者

宿泊事業者

旅館業法(昭和23年法律第138号)第3条第1項の規定に基づく許可を受けている者であること。

また、地域(DMO、地方公共団体等)と連携し、地域一体での求人活動等、人手不足の解消に向けた具体的な取組を行っていること

補助上限額

最大1,000万円

補助率

1/2

参加申込期間

2026年3月27日(金)~5月22日(金)17:00締切

公募期間

2026年3月27日(金)~5月29日(金)17:00締切

※早く申請をした事業者から順に審査されます。申請はお早めに!

事業実施期間

2027年1月8日(金)

※事業完了報告・精算書提出の締切日です

※事業開始は交付決定を受けた後に実施可能です

自動チェックイン機、予約管理システム等、省力化につながる機械・システムの導入が補助金の対象

「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」は、宿泊事業者が業務効率化に役立つ設備・サービスの導入を支援してくれます。例えば、以下のような設備・システムの導入が対象となります。

フロント業務

自動チェックイン機、スマートロック・カードロック、施設内情報表示システム、翻訳・通訳システム、POS レジ、電子宿帳システム、キャッシュレス決済端末  など

予約・デスク業務

PMS(ホテル管理システム)、PMS(ホテル管理システム)オプション、宿泊予約システム、サイトコントローラー、チャットボット、SMS 送信サービス、レベニューマネジメント、会計ソフト  など

清掃業務

清掃ロボット、コンドルポリシャー(床洗浄機)、清掃管理システム、オゾン脱臭機  など

バックサポート業務

インカム・無線通信機、監視カメラ、温度管理システム、ビジネス電話システム、混雑状況可視化システム、労務管理システム、在庫管理システム  など

「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」補助金の流れ

STEP
公募要領確認、参加申し込み(2026年5月22日締切)

まず、公式ウェブサイトで公募要領を熟読します。要件に当てはまることを確認した上で、公式ウェブサイトの参加申込フォームより応募します。

STEP
計画申請の手続き(2026年5月29日締切)

必要書類を準備し、システムより計画申請を行います。

STEP
計画特定、交付申請の手続き(計画特定後1カ月以内)

計画が特定された場合、交付申請手続きに進みます。申請後に事務局が審査を行います。

STEP
交付決定後に補助事業実施

正式な交付決定通知が届いた後、事業に着手できます。交付決定前に実施した事業に係る経費は、補助対象外となります。

申請した計画に沿って事業を実施します。

STEP
事業完了後、完了実績報告書の提出(2027年1月8日締切)

補助事業終了後、実績報告フォームより完了実績報告を行います。

STEP
補助金の請求、精算

事務局にて審査後、補助金額が確定します。補助金請求書を提出すると、約45日後に補助金が交付されます。

特定事業者の選定に有利になる「優先事項」とは?

以下の2点を対応すると優先的に特定事業者として選定されます。必須ではありませんが、できるだけ対応するようにしましょう。

A「省力化投資に係るアンケート」に回答した宿泊施設

計画申請フォームの受付完了メールに添付されているアンケートURLにアクセスし、アンケートを提出すると、優先事項として受理されます。アンケートの内容は、「経営・財務データ」「人手不足の状況と労働環境」「省力化・DXの取組状況」「今後の目標と計画」に関する39の設問です。

回答内容により優先順位に優劣ができることはありませんが、虚偽の内容があると判明した場合、交付決定取り消しや補助金返還等の処分を受ける可能性があります。事前にウェブサイトから「下書き用フォーマット」をダウンロードし、回答内容を検討した上で取り組むと良いでしょう。

B 中小企業基盤整備機構「省力化ナビ」を活用した事業者

中小企業基盤整備機構の「省力化ナビ」にアクセスし、5分程度で完了する設問に回答します。回答内容をPDFダウンロードし、計画申請時に提出すると、優先事項として認められます。

「省力化ナビ」は令和 8 年 3 月下旬頃にサービス開始予定です。GビズIDプライムが必要ですが、取得していない場合はIDの新規申請をする必要があります。申請から取得には1~2週間ほど要する場合がありますので、あらかじめ確認しておくことをお勧めします。

特定にあたっての優先順位

2つの優先事項にも優先順位があります。優先順位は以下の通りです。

  • 「省力化投資に係るアンケート」への回答「省力化ナビ」の活用の両方に該当する場合
  • 「省力化投資に係るアンケート」への回答のみ該当する場合
  • 「省力化ナビ」の活用のみに該当する場合

また、早く申請した事業者から審査が開始されるため、2つの優先事項に取り組み、先に申請した事業者が最も有利になります

経済産業省補助金「省力化投資補助金(カタログ注文型)」との違いは

「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」と似たような補助金に、「省力化投資補助金(カタログ注文型)」があります。

「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」と「省力化投資補助金(カタログ注文型)」の比較

【比較表】(令和8年度の最新情報)

項目中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)観光地・観光産業における省力化投資補助事業
主な対象事業者日本国内で事業を営む中小企業等宿泊事業者のみ
投資対象(何に使えるか)製品カタログに登録された省力化製品の導入宿泊施設における人手不足解消に資するシステム・設備・備品の購入・導入・設置等。
※「中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)のカタログ掲載製品」は補助対象外
補助率1/21/2
補助上限額従業員数区分で上限:5人以下 200万円/6〜20人 500万円/21人以上 1,000万円(大幅賃上げを行う場合は+100~500万円)1施設あたり上限1,000万円。また、1事業者(同一グループ含む)あたり合計3施設まで申請可能。
公募・申請の受付随時受付令和8年3月27日13:00〜5月29日17:00(参加申込は5/22 17:00まで)
事業実施効果報告補助事業完了後3年間、省力化製品の稼働状況および事業計画の達成状況について報告なし
収益納付本事業の成果により収益が得られた場合、補助額を上限として収益納付するなし
申請の特徴販売事業者とともに申請事業者単独で、施設ごとに申請(3施設まで)
主な要件・優先事項補助事業終了後3年間で毎年、申請時と比較して労働生産性を年平均成長率(CAGR)3.0%以上向上させること要件として、地域(DMO・地方公共団体等)と連携した求人活動等の取組を行っている(または予定)こと等。

中小企業の宿泊事業者の場合はどちらに応募すべきか

「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」と「省力化投資補助金(カタログ注文型)」は、どちらも「省力化投資補助金」です。中小企業の定義に当てはまる宿泊事業者は、どちらでも申請することができますが、どちらで応募すべきでしょうか。

まず、導入したい製品が「省力化投資補助金(カタログ注文型)」のカタログに掲載されていれば、「省力化投資補助金(カタログ注文型)」に申請することになります。この場合、製品の販売事業者にお問い合わせください。

「省力化投資補助金(カタログ注文型)」のカタログに掲載されておらず、「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」の趣旨に合致した製品・システムの導入であれば、「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」がお勧めです。収益納付や事業実施効果報告が不要なためです。

しかし、「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」は申請時期が限られています。二次公募が募集される可能性もありますが、予算が無くなった時点で終了となるので、一次公募のみとなることが考えられます。省力化に関する製品を導入検討中の宿泊事業者様は今すぐ動き始めましょう!

まとめ|「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」補助金の申請は今すぐ準備を

「観光地・観光産業における省力化投資補助事業」補助金は、補助上限額1,000万円と高く、人手不足に悩む宿泊事業者にとって非常に魅力的な補助金です。しかし、申請時期が限られているため、公募要領が発表される3月には準備を開始すると良いでしょう。また、紹介した優先事項にはできるだけ取り組むようにし、1日でも早く申請することが、採択率を高めるカギとなります。今すぐにでも準備を開始しましょう!

【参考】

観光地・観光産業における省力化投資補助事業 https://kanko-jinzai.go.jp/

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型) https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/

株式会社ai-soumuでは、補助金に精通したスタッフが申請をサポートいたします。初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

株式会社 ai-soumu(エーアイソウム)
代表取締役 上瀬戸研次
中小企業診断士

事業会社にて18年に渡り経理・総務・人事・情報部門といったバックオフィス業務に従事。
会社設立後はバックオフィスの業務改善・DXの専門家として、IT導入補助金を活用してクラウド会計をはじめ、各種SaaSの販売および導入支援を行う。

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