デジタル化・AI導入補助金2026(旧:IT導入補助金)の最新情報まとめ【2026年1月29日更新】

人気補助金「IT導入補助金」について、2026年度の情報が発表されました。2025年度からの変更点について、詳しく解説します!

目次

「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更

2026年度のIT導入補助金は、「デジタル化・AI導入補助金」と名称が変更されました。これは、国が中小企業のAI活用を強く後押しする政策を進めていることを示していると考えられます。

国のDX推進方針と補助金予算の方向性

国は近年、中小企業の生産性向上や業務効率化を進めるため、デジタル化推進への取り組みを加速しています。最低賃金の引き上げが続く中で、人手不足に対応する手段としてAI技術やデジタル化ツールの導入が重要視されているためです。

2025年度のIT導入補助金では、賃金状況に応じた「補助率2/3枠」の導入や、セキュリティ対策枠の拡充が行われました。これらの改良の背景には、企業の生産性を持続的に高めたいという国の意向があります。

令和7年度補正予算案では、「中小企業生産性革命推進事業」の一部としてデジタル化・AI導入補助金についての記載があります。業務効率化やDXの推進、サイバーセキュリティ対策、インボイス制度対応等に向けたITツールの導入により、中小企業等の労働生産性の向上を後押しすることが、デジタル化・AI導入補助金の目的です。

出典:経済産業省「経済産業省関係令和7年度補正予算案の概要

デジタル化・AI支援が強化される背景

AIを活用した業務効率化ツールや自動化システムの導入には費用がかかるため、中小企業には負担が大きいケースがあります。国は補助金の活用を通じて、この負担を軽減し、生産性の向上を早めたいと考えています。

しかし、2025年度のIT導入補助金のツール登録時には、AIというキーワードはありませんでした。そのため、2026年度はAIを使用したソフトウェアのツール登録がされやすい可能性が出ています。


IT導入補助金2025との比較でわかる2026年の注目ポイント

2025年度と2026年度の主な変更点は、下図の通りです。

変更項目2025年度2026年度
制度名称IT導入補助金2025デジタル化・AI導入補助金2026
(中小企業デジタル化・AI導入支援事業)
賃上げ要件
(給与指標)
給与支給総額
(役員を含む全従業員)
1人当たり給与支給総額
役員を除外、非常勤を含む全従業員)
賃上げ要件
(成長率)
年平均成長率1.5%以上
(固定値)
①新規申請者:物価安定の目標+1.0%以上
②過去受給者(2022-2025交付決定者):物価安定の目標+1.5%以上
※日本銀行の「物価安定の目標」(現在2%)に連動
過去受給者への
追加要件
なし新設
IT導入補助金2022~2025の交付決定事業者が2026年度に申請する場合、より厳格な賃上げ要件が適用される
成長率:物価安定の目標+1.5%以上従業員への表明義務あり/要件未達時は補助金返還

補助率・補助額などに大きな変更点は無し

通常枠、インボイス枠、セキュリティ対策推進枠において、補助率や補助額に変更点はありませんでした。制度名称に変更はあったものの、制度内容に大きな変更点はありません。

申請数の多い通常枠とインボイス枠(インボイス対応類型)の概要は、下図をご覧ください。

デジタル化・AI導入補助金2026 概要(通常枠/インボイス枠 インボイス対応類型)

項目通常枠インボイス枠
(インボイス対応類型)
目的自社の課題にあったITツールを導入し、労働生産性の向上をサポートインボイス制度に対応したITツール(会計・受発注・決済ソフト)の導入支援
補助額◆1~3プロセス:
5万円~150万円未満
◆4プロセス以上:
150万円~450万円以下
◆ITツール:最大350万円
※機能が1機能のみの場合は50万円まで
◆PC・タブレット等:
最大10万円
◆レジ・券売機等:
最大20万円
補助率原則:1/2以内
※令和6年10月~令和7年9月の間、地域別最低賃金未満で雇用する従業員が全従業員の30%以上の月が3か月以上ある場合は2/3以内
◆ITツール
50万円以下部分:
• 中小企業:3/4以内
• 小規模事業者:4/5以内
50万円超~350万円部分:
 2/3以内
◆PC・タブレット・レジ等
• 1/2以内
補助対象経費・ソフトウェア購入費
・クラウド利用料(最大2年分)
・導入関連費等
・ソフトウェア購入費
・クラウド利用料(最大2年分)
・ハードウェア購入費(PC、タブレット、レジ、券売機等)
・導入関連費等
機能・プロセス要件以下のプロセスから選択:顧客対応・販売支援決済・債権債務・資金回収供給・在庫・物流会計・財務・経営総務・人事・給与・労務業種固有プロセス汎用・自動化・分析ツール
※1~3プロセス、または4プロセス以上
会計・受発注・決済の機能を有するITツール
機能要件:
• 50万円以下:1機能以上
• 50万円超:2機能以上
※会計・受発注・決済のうち、複数機能を満たす必要あり

【ペナルティあり】2回目以降の申請は要注意!

過去にIT導入補助金を受けた事業者が2026年度に申請する場合、より高い成長率(物価安定の目標+1.5%以上)が求められます要件未達の場合は補助金の全部または一部を返還という厳しいペナルティがありますので、十分にご注意ください。

変更項目IT導入補助金2025デジタル化・AI導入補助金2026
2回目以降の申請要件❌ なし🆕 新たに追加

【対象】
IT導入補助金2022~2025で交付決定を受けた事業者

【要件】
1人当たり給与支給総額(非常勤を含む全従業員)の年平均成長率を物価安定の目標+1.5%以上向上

②交付申請時点で賃金引上げ計画を従業員に表明

【ペナルティ】
要件未達または効果報告未提出の場合、補助金の全部または一部を返還

通常枠で150万円以上の補助額を申請する場合の賃上げ要件は「給与指標の定義」と「成長率の算定方式」が変更

通常枠の中でも、150万円以上の補助額を申請する場合は、賃上げ要件に変更点があります。

要件項目IT導入補助金2025デジタル化・AI導入補助金2026
給与指標給与支給総額
(全従業員(非常勤含む)及び役員に支払った給与等)
1人当たり給与支給総額
(非常勤を含む全従業員のみ)
成長率年平均成長率1.5%以上
(固定値)
年平均成長率物価安定の目標+1%以上
(日本銀行が定める物価目標に連動)
事業場内最低賃金地域別最低賃金+30円以上地域別最低賃金+30円以上
従業員への表明交付申請時点で必要交付申請時点で必要

ここで注意が必要なのは、2025年度までの給与目標は給与支給総額に役員報酬も含めていたのですが、2026年度は「1人当たり給与支給総額」が指標となり、そこには役員は含まれないことです。

現時点で判明しているのは、通常枠で150万円以上を申請する場合の賃上げ要件です。該当する事業者はそれほど多くないと思われます。しかし、5万円~150万円未満の場合や、インボイス枠の賃上げ加点も同様の要件になる可能性があります。2026年度の賃上げ加点については未発表ですが、公募要領が発表されたら要件を細かく確認するようにしてください。

IT導入支援事業者が今すべきこと

【2026年1月30日】IT導入支援事業者・ITツール 事前登録開始

IT導入補助金2025において交付申請を支援した実績があるIT導入支援事業者は、2026年1月30日より、デジタル化・AI導入補助金2026の事前登録ができるようになります。

IT導入支援事業者の事前登録に必要な書類一覧

法人(単独)個人事業主(コンソーシアム構成員)
直近分の損益計算書・貸借対照表
 (2026年度より追加となりました)
②履歴事項全部証明書(発行から3カ月以内のもの)
③税務署の発行する法人税の直近の納税証明書(その 1 又はその2)
④販売実績一覧(事務局HPよりダウンロード)
青色申告の場合:所得税の青色申告決算書
 白色申告の場合:収支内訳書
 (2026年度より追加となりました)
②運転免許証(有効期限内のもの)、運転経歴証明書もしくは住民票の写し(発行から3カ月以内のもの)
③税務署の発行する所得税の直近の納税証明書(その1又はその2)
④所得税の確定申告書の控え(令和7年(2025年)分の確定申告書)
⑤販売実績一覧(事務局HPよりダウンロード)

ITツールの事前登録について

ITツールは、IT導入補助金2025において交付申請された実績のあるITツールが事前登録の対象となります。大分類およびカテゴリーに応じて、登録の受付期間が異なりますのでご注意ください。

【2026年1月30日~2月20日受付】

  • 大分類Ⅰソフトウェア
  • 大分類Ⅱオプション(カテゴリー4の「サイバーセキュリティお助け隊サービス」は対象外)

【2026年2月27日~3月30日】※大分類Ⅰソフトウェアの登録完了後に申請が可能

  • カテゴリー4(セキュリティ)「サイバーセキュリティお助け隊サービス」
  • 大分類Ⅲ役務
  • 大分類Ⅳハードウェア
  • 大分類Ⅴサイバーセキュリティお助け隊サービス

AI搭載のツールには申告が必要

2026年度より、AIを用いた機能を搭載したソフトウェアの場合、ITツール登録申請時に申告が必要となりました。

登録すると、デジタル化・AI導入補助金のホームページにAI搭載であることが表示されるようになります。

事前登録対象外のITツールは2026年3月31日以降に登録申請が可能

2025年度において交付申請実績がないITツールは、事前登録の対象とはなりません。その場合、2026年3月31日以降に登録申請をすることとなります。3月31日以降は、すべてのIT導入支援事業者/ITツールが登録申請可能となります。

ITツール導入を検討している中小企業等が今やるべきこと

2025年度の制度要件を参考にし、導入するITツールを検討する

2026年度の公募開始までは、2025年度の制度要件を確認しながら事前準備を進めましょう。導入したいITツールやAIサービスを事前に比較検討しておくことが重要です。現時点で発表されている補助額・補助率を参考にしながら、どのようなITツールが実質いくらで導入できるのか、申請には何が必要か、導入後の注意点は何かなど、要点を整理しておくと良いでしょう。

2026年度の公募スケジュールはまだ発表されておりません。参考までに、2025年度の第一次公募は2025年5月12日(月)締切でした。おそらく、2026年度も概ね同様のスケジュールになるのではないかと予想されます。

ITツール提供事業者との早期相談の重要性

IT導入補助金では登録ITベンダーとの連携が必要です。早めに相談することで導入計画の精度が上がり、採択に向けた準備を効率的に進めることができます。

デジタル化・AI導入補助金2026のまとめ

現段階でわかっている情報を解説していきました。IT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金」として継続して実施されます。各ベンダー様におかれましては、来年度に向けて早く準備を進めることが業績の向上に直結していくことになるかと思います。
※来年度の詳しい情報や公募要領が随時公開されていきますので、情報は更新していきます。

株式会社ai-soumuは、IT導入補助金の支援実績が豊富なサポート会社です。初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

株式会社 ai-soumu(エーアイソウム)
代表取締役 上瀬戸研次
中小企業診断士

事業会社にて18年に渡り経理・総務・人事・情報部門といったバックオフィス業務に従事。
会社設立後はバックオフィスの業務改善・DXの専門家として、IT導入補助金を活用してクラウド会計をはじめ、各種SaaSの販売および導入支援を行う。

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